2018年02月12日

ミステリ読了 恐怖の谷

「恐怖の谷【新訳版】」(A.C.ドイル)を読了。Kindle版。

正典の長編はこれが最後。あとは短編集が2作。

ホームズものとしてはこの2部構成が標準で、バスカヴィルは変則的らしいんだけど、やっぱり後半まったくホームズが出てこない過去のお話が展開するのはどうなんだろう。まあどんでん返しは面白かったけど。

19世紀末のイギリスの生活描写はけっこう優雅な感じだけど,アメリカの鉱山はちょっと嫌かな。まあ日本も鉱山の活気があったころは同じだったと思うけど。

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2018年01月28日

SF本読了 猫は宇宙で丸くなる

「猫SF傑作選 猫は宇宙で丸くなる」(中村融)を読了。文庫版。

いろんな著者の作品を集めたアンソロジーというのは電子書籍化が難しいのだろうか。本書もKIndle版が全然出ないので買うつもりはなかったんだけど,かんなさん(奥様)が読んでみたいとご所望だったので,何年ぶりかで文庫本を購入。

編者あとがきにあるように,有名どころはあえて外したということで,初読の作家の作品が多かった(全部か?)。

ハードSF好きということもあって,猫SFはあまり読んだことがなく,超有名で大好きな「夏への扉」以外だと,「犬は勘定に入れません」とか,「地球最後の野良猫」くらいしか読んだことがないかも。短編は記憶にない。

ピートみたいに,「この作品に出てくる猫の名前を自分の猫にもつけたい」と思うような作品はなかったかな。好みとしては「パフ」「ピネロピへの贈りもの」「ベンジャミンの治癒」「宇宙に猫パンチ」「共謀者たち」あたり。猫が魅力的なのは「ベンジャミンの治癒」のベンジャミン,「宇宙に猫パンチ」のケルヴィンかな。

むしろ編者あとがきにいろいろな(今回は収録されなかった)猫SF中短編が紹介されているのが良かった。アシモフの「時猫」なんて読んでみたい。(絶版で電書化もされていないけど)

【収録作品】
〈地上編〉
ジェフリー・D・コイストラ「パフ」
ロバート・F・ヤング「ピネロピへの贈りもの」
デニス・ダンヴァーズ「ベンジャミンの治癒」
ナンシー・スプリンガー「化身」
シオドア・スタージョン「ヘリックス・ザ・キャット」

〈宇宙編〉
ジョディ・リン・ナイ「宇宙に猫パンチ」
ジェイムス・ホワイト「共謀者たち」
ジェイムズ・H・シュミッツ「チックタックとわたし」
アンドレ・ノートン「猫の世界は灰色」
フリッツ・ライバー「影の船」

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2018年01月27日

ミステリ読了 バスカヴィル家の犬

「バスカヴィル家の犬【新訳版】」(A.C.ドイル)を読了。Kindle版。

正典の長編3作目。ホームズの長編としては今までの3作の中で一番面白かったかな。

「序盤から登場する主要登場人物の中に犯人がいる」とか,推理の手がかりが事前に提示されるなど,今どきのミステリ風に読むことができる。あとは「魔犬」の謎も楽しい。

あと,ホームズに限らずだけど,100年以上前のイギリスの生活が現代とはいろいろと違っていてこれまた楽しい。2万年未来の世界がSFなように,130年過去の世界もまたSFに見える。

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2018年01月22日

SF本読了 シルトの梯子

「シルトの梯子」(G.イーガン)を読了。Kindle版。

待ちに待ったイーガンの新作長編。執筆時期的には白熱光直交宇宙三部作よりも前になるとのこと。

直交宇宙三部作は既知宇宙と全く関係のない、物理法則の異なる異世界だけが舞台で、自分としてはコレジャナイ感が強かったけれど、シルトの梯子は素晴らしかった。やっぱりね、いくらぶっとんだSFでも起点はこの宇宙であり人類じゃないと。と改めて思った。

あらかじめ「ひとりっ子」(短編集の表題作)を読んでおくと良いというアドバイスがあったので、ざっと再読しておいた。おかげで、出てくるSF設定はだいたいすんなり頭に入ってきたかな。




独立した物語ではあるけれど、イーガン独特のSF設定がてんこ盛り(人格のアップロードによる不死化、それを利用した光速の宇宙旅行、外自己、観境、汎性化などなど)で、いちいち詳しい説明もされないので、個々の技術についてはそれぞれに深く突っ込んで考えさせられる、順列都市ディアスポラ白熱光あたりを読んでおく方が良いかも。あとひとりっ子。

ただし、登場する物理学は難解すぎてこれはスルーしかない。いろもの物理学者さんの解説にも、

本文を読んで「わから〜〜ん」となったら以下を読んで、「なるほどわからん」と納得した上で本文に戻っていただければと思う。

グレッグ イーガン. シルトの梯子 (ハヤカワ文庫SF) (Kindle の位置No.6143-6144). 早川書房. Kindle 版.


と書いてあるくらい。

シルトの梯子は、順列都市、ディアスポラと並んで定期的再読リストに入れても良さそうな内容で大満足なんだけど、今後がちょっと心配。

冒頭に書いたように、執筆時期が新しくなるにつれて、イーガンの興味が既知宇宙から、もっと自由(既知宇宙の法則に縛られないという意味で)な異世界を舞台にした思考実験的ストーリーに移っていっているような気がするのだ。

例えばだけどシルトの梯子で、人間が登場しない「あちら側だけ」の物語とか、ディアスポラの「5次元宇宙だけ」とか、順列都市の「オートヴァース内だけ」で完結する物語が読みたいですか?ということなんだよなぁ。男女がなくなったり身体が無くなったりしても一向に構わないけれど、「人類とつながりがある視点」がないと、自分としては評価を上げづらい。

ツイッターなどを見ると、直交三部作も評判が良いらしいので、多くの人は思考実験だけで満足なのかもしれないけれど。

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2018年01月07日

ミステリ読了 シャーロック・ホームズの復活

「シャーロック・ホームズの復活【新訳版】」(A.C.ドイル)を読了。Kindle版。

正典の短編集3作目。オリジナルの刊行順だとバスカヴィル家〜が先みたい。ちょっとうっかりしていた。年末から読み始めたけれど,収録作品が多くかなり時間がかかってしまった。

ライヘンバッハの滝で消息を絶ったホームズが劇的な復活を遂げる空家の冒険,言わずと知れた暗号モノの踊る人形,六つのナポレオン像,第二の血痕あたりが読みどころかな。

まだまだ正典が残っているけれど,連続で読んでいたらお腹いっぱい感が出て着たので,先にシルトの梯子。

【収録作品】
空屋(くうおく)の冒険
ノーウッドの建築業者
踊る人形
ひとりきりの自転車乗り
プライアリー・スクール
ブラック・ピーター
恐喝王ミルヴァートン
六つのナポレオン像
三人の学生
金縁の鼻眼鏡
スリークォーターの失踪
アビー荘園
第二の血痕

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